にしのみや お散歩写真日記

兵庫県西宮市の素敵な風景をみつけていきます。

10年落ちのクロスバイクで淡路島ロングライド150(淡路島一周サイクリング)に挑んできた

「アワイチ」それは、淡路島を一周すること。

 

淡路島ロングライドという淡路島を自転車でぐるっと一周するサイクルイベントがあることは何年か前にネット記事か何かで見かけて面白そうだなと思っていた。

そのときはすでにエントリーが締め切られていたのだけど。

 

www.awajishima-longride.jp

 

そのことを覚えていた私は今年の春先にエントリーがはじまると、勢いで申し込んでしまった。

 

ちなみにこの大会の面白いところはロードバイク以外にも、クロスバイクやミニベロ、タンデム自転車電動アシスト自転車ファットバイク、ママチャリ…と、どんな種類の自転車でも参加できること。

ということでエントリー自体の敷居は低く、自分も愛車は10年落ちのクロスバイクでありながらエントリーしてしまったのでした。

ちなみに私の愛車は、2009年モデルのLOUIS GARNEAU LGS-RSR4です。

www.louisgarneausports.com

ロードバイクMTB ほど本格的なスポーツ志向ではないし、スタンドや泥よけがついているクロスバイクほどカジュアルなバイクでもない。 休日のフィットネスライドに最適なのがRSR シリーズですが、このRSR 4 はフィットネスライドには最適なマシンです。他のRSR シリーズとは異なり、 トリプルギヤのワイドなギヤ比や幅28mm のタイヤを採用するなど、乗りやすさを追求しています。

 

説明によるとロードバイククロスバイクの中間?

まあ価格的にも世間的には700x25Cを履いたクロスバイクでしょう。

 

10年間、通勤に使ったり、ちょっとしたサイクリングには行ったことはあるけど、ほとんどが普段使いのクロスバイク

あ、イングレスではかなりお世話になったな。イングレスでの走行が一番多かった多いかもしれない。

と、脚力もない私がこの愛機と淡路島一周に挑むことになったわけです。

  

5月にエントリー受付がはじまって大会は9月。

 

4ヶ月近くあるから、体も鍛えて、自転車もしっかりメンテナンスしようと考えていたけど、あっというまに本番前日。

準備できたのは、参加に必須のヘルメットぐらい。あと前日に空気圧のチェックと注油だけはしておいた。

 

大会当日は早朝から走ることになるので、受付は前日に済ませてゼッケンを受け取る必要がある。

なので、前日に淡路入り。車に自転車を載せて、いざ淡路島へ!

 

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3連休の中日ということもあって、淡路SAのハイウェイオアシスは大混雑。

お昼をここで食べようと思っていたのだけれども、上りも下りも人多すぎで食べられませんでした。

高速道路を降りてコンビニに向かうもコンビニもおにぎりお弁当が売り切れ状態でした。なんとかラスイチのチンして食べるちゃんぽんをゲットしました。

 

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 受付の国営明石海峡公園に到着。

さっそく受付を済ませます。参加賞に玉ねぎ3個とパールイズミのミニサコッシュをもらえました。

 

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前夜祭ということでジャズバンドの演奏があったり 

 

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 じゃんけん大会ではクイーン淡路(かわいい)も花を添えました

 

じゃんけん大会は各スポンサーから豪華な商品が当たるのですが、私はベスト4どまりでした。こういうの当たったことない。

 

 

 

前夜祭とはいっても夕方に終わり、お風呂に入りに東浦の花の湯温泉へ。

淡路島の温泉 東浦花の湯【東浦サンパーク内】

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やはりここも人が多かったです。

2500人近くがエントリーしているイベントなので、島内中にアワイチ参加者が溢れている状態になっているようです。

宿の確保も大変なようですが、 早朝3時半起床で準備するつもりだったので、車中泊と決め込んでいました。

 

東浦ICから高速に乗り、再び淡路ハイウエイオアシスへ 

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明石海峡大橋と大観覧車のライトアップが美しいです

 

 初めての車中泊であまり眠れませんでしたが、予定通り起床

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 暗闇に佇む観覧車

 

朝食

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淡路島メンチカツカレー

 

今回気をつけていたのはハンガーノックと呼ばれる人間のガス欠。

なので朝からガッツリ食べることにしました。

 

4:45の開門めがけて会場へ。

開門は実はそれよりも早いらしく既にたくさんの方が準備をすませて待機しておりました。

 

 

f:id:tomkura2438:20190921153540j:plain 薄暗い中で準備を済ませ、スタート前の緊張の中で夜が明けます

 

多種多様な自転車が集まると聞いていたのだけど、99%がロードバイクで少し不安になる…。

 

そしていよいよスタート!

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 レーン9でスタートは6:15ぐらいだったかな

 

15台ずつスタートするのだけど、会場を出て国道に出た瞬間、自分以外全員ロードバイクの一団が一気にスピードアップして前方へ消えていく…!?

軽さ?ギア?脚力?

集団のしんがりを競馬の出遅れた馬みたいに走っていく自分。

自転車のスペックの差なのか脚力の差かわからないまま、必死に漕いでいきました。

 

スタート直後は自転車渋滞が発生するので置いていかれた一団にも信号待ちなどで追いつき、ペースが合いそうな人についていく感じで走っていると調子がでてきて楽しくなってきました。

 

 

7:33 28.4km地点の洲本エイドステーションに到着 

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おにぎりや豚汁が振る舞われます。

ボトルにも水を補充してくれるのが嬉しい。

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豚汁おいしかった! f:id:tomkura2438:20190921153615j:plain

 7:48 洲本A.S. 出発

 

洲本ASを出て、由良を超えると今回最初の難所、立川水仙郷。

最大10%、平均8%の斜度の山岳地帯。

 

早々に押しました…

あくまで今回の目的は完走。無理をして脚を痛めてはいけない。そう言い訳して山道を押して登ります。

 

ところでこの区間の上りで倒れられたご年配の方がおりまして、私の前方を走られていたのですが、いきなりウッっという感じで倒れられ、その後も意識がない感じでうめいておられたのです。

私も含め周りの人間が慌ててかけつけて、呼びかけたりあごひもを緩めたり介抱する中、119番しようとするも圏外。ほどなく大会スタッフの方も現れ、携帯がつながる人も見つかり、できる限りの適切な対応は行われたと思うのですが、その後どうなられたかが心配です。また元気に自転車に乗られるようにご回復することをお祈り申し上げます。

 

自分がいても何もできない状態になったのでその場を後にし、再び山道を登る。

ようやくピークに到達して一気に海岸線まで駆け下ります。

途中には探偵ナイトスクープで有名になったナゾのパラダイスもありました。

 

 

海岸線にでると南淡路水仙ラインという見晴らしの良い快走路。

エメラルドグリーンの海を眺めながら潮風に乗って走ります。最高。

 

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9:30 気持ちよく飛ばして灘エイドステーション(59.0km地点)に到着。

 

ここでもたくさんの振る舞いがありました

 

さつまあげ。旨い。

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 バナナ。ハンガーノック対策にしっかり補給。

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この琵琶ゼリーというのがとてもおいしく大人気でした

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9:50 灘AS出発

この時はタイムオーバー時間の10:55から1時間以上余裕があるので、大きなマシントラブルさえなければ完走できそうな気がしてました。

 

次のエイドステーションの慶野松原ASまでは37.8kmと今回最も長距離の区間なので途中の「道の駅 福良」で休憩することを決めて出発。

 

途中キツい登りはありましたが、立川ほどの標高はないのでそれなりのペースを保ちながら道の駅福良に到着。

 

 

10:56 道の駅福良に到着

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先程の灘エイドステーションでもらっておいたカレーパンを食べ、トイレを済ませて出発です。

11:05発。

 

この後の山中では信号なしの右折のところで結構な渋滞がありました。

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途中一瞬だけ鳴門大橋が見えるも写真を撮る余裕はなく、最大斜度15%を誇る伊加利峠も押して越えていきます。

 

道中でチェーンが外れたのは思わぬタイムロスでしたが、つけ直しているときに「大丈夫ですかー?」と聞いてくれた親切な選手もいました。

 

途中から海岸線から離れて内陸部を進みますが、牛がいたり牧歌的な田園風景が広がっていて楽しかったです。

 

 

12:40 慶野松原エイドステーション到着

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淡路島の手延べ素麺による温素麺に舌鼓をうち、おにぎりでしっかり補給。

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デザートも嬉しい

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大きな峠越えも終え、安心してくつろいでいたら

「エイドステーション閉鎖まであと30分でーす!」とスタッフの声。

つまり、あと30分でタイムオーバーという意味。

 

えっ!もうそんな時間?

さっきのエイドステーションでは1時間あった貯金が30分に減ってる。これはヤバい。

 

13:08 慶野松原AS出発

 

次の多賀の浜エイドステーションまではあまり高低差のない海岸線。

ここで少しでも貯金を戻したい。黙々とひたすらに漕ぐ。

 

ここからは淡路サンセットラインという海岸線。

ただし車の交通量が多くそれなりに消耗する。 f:id:tomkura2438:20190921153944j:plain

 

 

14:07 多賀の浜エイドステーション到着

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ここでのタイムオーバーが14:50なので、あと40分ほど。のんびり休んでいる時間はない。

 

竹輪と玉ねぎスープだけさっと頂き、先を急ぐ。

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海を眺めながら休憩している選手たち。

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自分にはこの余裕はない。またチェーン外れるかもしれないし、パンクしたら終わる。

 

10分ほどでエイドステーションを後にし、やはり貯金は30分。

最終関門地点の江崎燈台のタイムオーバーは16:10。

あと110分であと21.8km。平均時速15kmで走れれば焦る必要はないはずと自分に言い聞かせ出発。

 

ところがここからがしんどかった。

 

かなりの向かい風で平均速度が伸びない。そこに登りが重なると15km/hを下回ってくる。もちろん信号待ちもある。

そしてさっきほとんど休憩時間がとれなかったツケが回ってきて体力と筋力の消耗が激しく根性で走る必要がでてきた…。

 

ロードレーサーにガンガン抜かれながらもマイペースを自分に言い聞かせ漕ぐ。

対岸の垂水の町並みが大きく見えだすと、明石海峡大橋が少し見え、少しずつ大きくなってくる。道は緩やかな登りになっていて、すこしずつ登りながら江崎燈台を目指す。

 

江崎燈台通過。時間は覚えていない。

ここは休憩場所でないことをスタッフが告げていたのと、とても小さな燈台だったこととしか覚えていないが、ここを通過して、ゴールまであと11kmと告げられた時、不安が自信に変わった。

 

江崎燈台を折り返してからは向かい風はなくなり最後の登り。

ここは降りて押さずに踏ん張る。

 

 

そして…

 

 

 

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なんだかわからないけど、ちょっと泣きそうになった。

本当に嬉しかった。

 

15:54 ゴール!

 

所要時間 9時間39分

走行距離は148.8km (150kmを超えて欲しかった)

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登りで苦しいときや追い風は最新のロードバイクがうらやましかった。

でもファットバイクや小径車など自分なりのこだわりをもって挑戦している人もいるのが良い。

自分も長年の愛機と完走できたのは嬉しかった。(でも軽いロード欲しい)

 

 

・カテゴリーA(脚力に自信のある方、8時間以内で完走できる方)

・カテゴリーB(ゆっくり楽しみたい方)

カテゴリAは金色ゼッケンでカテゴリBは銀色ゼッケンなのだけど、自分の周りでは金色も銀色も同数ぐらいなので違いが良くわからなかった。

カテゴリAのタイムオーバー時間を別途早めに設定すれば良いのだろうけど。

 

 

スタッフの手厚いサポートと、地元の人が沿道で声援を送ってくれるのが嬉しかった。

関係者の方々や応援してくださった方々に感謝です。

 

ゴール直後は「もうクロスバイクで出ることはない!」と決心していたけど、数日たった今こうしてブログを書いていると、また何でもいいから走りたいなーと思ってきた。

 

来年の春はどういう決断をしているだろうか。

 

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